野球を通して英語を学ぼう
野球を通して英語を学ぼう
毎週火曜日、東京インディペンデンツの活動内容をお伝えするメールマガジン「東京インディペンデンツ通信」の人気コンテンツ「野球を通して英語を学ぼう 」が、間もなく100回を迎えます。そこで、これまでの99回分をまとめました。
【第1回】<ノック><ホームベース>
<ノック>
アメリカでは“Fungo” ( fʌ́ŋgou )です。<発音:https://weblio.hs.llnwd.net/e8/audio/fungo.mp3>
なぜ日本でノックというのか分かりません。
因みにノックバットは“Fungo Bat”です。
<ホームベース>
“Home Plate”です。<発音:https://weblio.hs.llnwd.net/e8/audio/home+plate.mp3>
1塁、2塁、3塁がベースなので、日本では本塁もベースと呼びますが、ベースは1塁、2塁、3塁のような箱型のものを指します。
本塁はペラペラのものなので、ベースではなくプレートです。
因みに打席数のことは“Plate Appearances”と言います。
つまり打者がHome PlateにAppearした(現れた)数ということです。
【第2回】<先攻><後攻>
先日、練習中に「先攻・後攻って、英語で何て言うんだろう?」という声が聞こえてきましたので、ご紹介します。
<先攻>
先に打つので“Bats First”または“Batting First”
<後攻>
先に守るので“Fields First”または“Fielding First”
因みに“Fielding”は守備のことです。
<発音:https://weblio.hs.llnwd.net/e7/img/dict/kenej/audio/S-F9ED2BE_E-F9F4830.mp3
“F”を発音する時は、上の前歯で下唇を軽くかむのを忘れずに!
【第3回】<一塁手、二塁手、三塁手>
“First Baseman” <発音: https://weblio.hs.llnwd.net/e8/audio/first+baseman.mp3>
“Second Baseman” <発音:https://weblio.hs.llnwd.net/e8/audio/second+baseman.mp3>
“Third Baseman” <発音:https://weblio.hs.llnwd.net/e8/audio/third+baseman.mp3>
First, Second, ThirdだけでなくBasemanまで入ります。
スコアボードには略して”1B” ”2B” “3B”と表記されます。
また、我々が普段言っている「ファースト」だと”fast”(速い)の発音に近いため、意味不明な感じになります。
学校の英語の先生にも教わっていると思いますが、First ( fˈɚːst )、 Third ( θˈɚːd )の“ir”( ɚː )は、口の中で舌を丸めて発音しましょう。
【第4回】<投手、捕手>
“Pitcher” <発音: https://weblio.hs.llnwd.net/e7/img/dict/kenej/audio/S-CE97176_E-CE98E34.mp3>
“Catcher” <発音:https://weblio.hs.llnwd.net/e7/img/dict/kenej/audio/S-BAC6950_E-BAC897C.mp3>
いつも使っている「ピッチャー」「キャッチャー」と同じじゃないかと思うかもしれませんが、ネイティブの発音をよく聞いてみると「ッ」に当たる部分はありません。これは“Batter”でも同じです。今後は「ッ」は入れずに、格好良くネイティブっぽく発音しましょう。
また、MLBでホームチームのスターティングラインナップ発表で、投手と捕手を紹介する時に”Pitcher” ”Catcher”とは言わない場合があります。
こちらの動画を見ると分かりますが、
“Batting 8th, BEHIND THE PLATE, No.15 Austin Barnes” “Batting 9th, ON THE MOUND, No.18 Kenta Maeda” と紹介しています。
捕手はホームプレートの後ろに座るので”Behind The Plate”、投手はマウンドの上に立つので”On The Mound”です。
ちょっとオシャレな感じがしませんか?
【第5回】<レフト、センター、ライト>
“Left Fielder” <発音: https://weblio.hs.llnwd.net/e8/audio/left+fielder.mp3>
“Center Fielder” <発音:https://weblio.hs.llnwd.net/e8/audio/center+fielder.mp3>
“Right Fielder” <発音:https://weblio.hs.llnwd.net/e8/audio/right+fielder.mp3>
Left, Center, Rightだけでなく”Fielder”まで入ります。
スコアボードには略して”LF” ”CF” “RF”と表記されます。
たまにLFとRF、どちらが左か右か分からなくなる人がいますが、“L”と”R”の発音をしっかりやっていれば、間違えることはありません。
“L”の時は、舌を上の歯の付け根にくっつけて発音し、“R”の時は、口の中で舌を丸めて発音しましょう。
【第6回】<ショート、指名打者>
“Short Stop” <発音:https://weblio.hs.llnwd.net/e8/audio/shortstop.mp3>
“Designated Hitter” <発音:https://weblio.hs.llnwd.net/e8/audio/designated+hitter.mp3>
Shortの後にStopが入ります。スコアボードには略して”SS”と表記されます。
指名打者はDHと呼んでいますが、これはDesignated Hitterの頭文字です。
大谷選手のDH出場時のAngelsのラインナップ発表を観てみて下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=oYq4c2KHQZo
“Batting 5th, DESIGNATED HITTER, No.17, Shohei Ohtani”“Batting 6th, SHORT STOP, No.2, Andrelton Simmons” と紹介されています。
【第7回】<野手、内野手、外野手>
日本では投手以外のポジションの選手を総称して「野手」と呼びますが、これを英語では、
“Position Player” <発音 https://ja.ichacha.net/fayin/position%20player.html>
と言います。
また内野手、外野手はそれぞれ
“Infielder” <発音 https://weblio.hs.llnwd.net/e8/audio/infielder.mp3>
“OutFieldes” <発音 https://weblio.hs.llnwd.net/e8/audio/outfielder.mp3>
と言います。
これらは内野が“Infield”、外野が”Outfield”なので分かり易いですよね。
【第8回】<タッチアップ>
タッチアップはTouch Upと言いそうなものですが、実は英語では違います。
英語では、
“Tag Up” <発音 https://weblio.hs.llnwd.net/e8/audio/tag+up.mp3>
touch up ~は「(塗装、化粧)を修正する、直す」という意味です。
海外の野球選手にタッチアップと言っても、完全に意味不明です。
なぜ日本でタッチアップと言うようになったのかは分かりません・・・
【第9回】<単打、二塁打、三塁打>
単打、二塁打、三塁打は英語では以下の通りです。
Single<発音 https://weblio.hs.llnwd.net/e7/img/dict/kenej/audio/S-B008E14_E-B00ADEA.mp3>
Double<発音https://weblio.hs.llnwd.net/e7/img/dict/kenej/audio/S-A20D550_E-A20F22A.mp3>
Triple<発音 https://weblio.hs.llnwd.net/e7/img/dict/kenej/audio/S-12E433D0_E-12E45098.mp3>
3つとも最後の”le”はほぼ発音しません。
Two-base hitやThree-base hitはあまり使われません。
因みに、スライディングすることなく2塁に到達した二塁打を「スタンディングダブル」と日本では言いますが、これは和製英語です。
英語では”Stand-up double”なので、気を付けて下さい。
【第10回】<直球>
先日、アメリカ人の体験生が来て登板した時に、球種の打ち合わせで表現の違いにインディペンデンツのキャッチャーが戸惑っていたので、ご紹介します。
今日は「直球」です。
英語では”Four Seam Fastball”と言いますが、短くして”Fastball”や”Four Seamer”ということが多いです。
”Straight”(ストレート)とは言いません。
因みに”Seam”はボールの「縫い目」のことです。
直球の場合、縫い目が横になるように握り、投げると回転時に4つの縫い目が等間隔で現れるため、「4つの縫い目」=“Four Seam”です。
【第11回】<フォーク>
球種の2回目、今回は「フォーク」です。
英語では“Splitter” <発音 https://weblio.hs.llnwd.net/e8/audio/splitter.mp3>
人差し指と中指を大きく開いてボールを挟む様から、指をsplitする(割く、分ける)ということでsplitterと呼ばれています。
日本ではスプリットとフォークは分けて考えることがあり、握り方の違いからスプリットはより速く落ちは少なく、フォークはより遅く落ちが大きいとされています。
【第12回】<カットボール>
球種の3回目、今回は「カットボール」です。
英語では“Cutter”<発音 https://weblio.hs.llnwd.net/e7/img/dict/kenej/audio/S-EF674A6_E-EF6937E.mp3>
“Cut Fast Ball”とも呼ばれており、リリースする時に指を切る(cutする)ように投げ、球速は直球とあまり変わらないため、このように呼ばれています。
【第13回】<ツーシーム>
球種の4回目、今回は「ツーシーム」です。
英語では“Two seamer”と最後にやはり“er”を付けます。
日本でも最近「ツーシーム」はよく使いますが、これは以前「シュート」と呼んでいた球種のことだと思われます。
因みに海外では「シュート」という呼称は使われていません。
【第14回】<表と裏>
野球には表と裏がかりますが、表は“Top”、裏は“Bottom”です。
従って例えば、1回表は“Top of First”、9回裏は“Bottom of Ninth”となります。
MLB中継の画面では、“Top” “Bottom”は表示されている時もあるので、探してみて下さい。
【第15回】<得点>
一般的に得点はPointですが、サッカーはGoal、そして野球は“Run”です。
“Home Run”の“Run”ですね。
なぜ得点が“Run”になったかは諸説あり、一番もっともらしいのは「得点時は大体ランナーがホームプレートを走り抜けるから」という説ですが、定かではありません。
【第16回】<ピッチャー返し>
打者の打球がピッチャーを襲う打球をピッチャー返しと言いますが、英語では”Come Backer”と言います。
Come backが戻って来るという意味なのは皆さん分かると思いますが、投手が投げた球が直ぐに投手に戻って来るので”Come Backer”です。
【第17回】<四球①>
四球は英語では”Four Ball”だと思っていませんか?
4つ目のボールを判定した時に球審が”Ball Four”とは言いますが、四球自体のことは”Walk”と言います。
文字通り「歩く」という意味ですが、日本でも「四球で歩かせる」と言うので、イメージは沸きますね。
【第18回】<四球②>
四球は”Walk”と先週、紹介しましたが、初球から4球連続ボールで歩かせることを英語では何と言うでしょう?
日本ではストレートの四球と言いますが、英語では”Four Pitch Walk”です。
文字通り「4球で四球」ということですね。
逆に日本ではなぜ「ストレートの」になったか疑問です。
【第19回】<四球③>
四球の第三弾です。四球は”Walk”ですが、敬遠の四球は何Walkでしょうか。
答えは”Intentional Walk”です。”Intentional”は「意図的な、故意の」という意味です。
日本でも敬遠のことを「故意四球」とも言いますね。
【第20回】<サヨナラヒット>
サヨナラヒットは、もちろん英語では”Good Bye Hit”ではありません。
元々は普通に”Game Ending Hit”(試合を終わらせるヒット)と言われていましたが、今は”Walk Off Hit”が一般的です。
”Walk Off”は「歩き去る」という意味です。
サヨナラヒットを打たれた側の守備陣がトボトボ歩いてベンチに戻って行くからで、1980~90年代に活躍し通算390セーブを挙げた伝説のクローザー・Dennis Eckersleyが言い始めたそうです。
【第21回】<ハーフスイング>
打者が振りかけたバットを止めて見逃した時のスイングのことですが、英語では”Half Swing”とは言いません。
英語では”Check Swing”と言います。
元々はこういったケースでボールと判定された時に守備側が塁審にチェックを求めることを指していたのが、途中でスイングを止めること自体も”Check Swing”と言うようになったようです。
【第22回】<中途半端なスイング>
タイミングが合わず、当てただけのバッティングになった時のスイングのことを英語では”Defensive Swing”と言います。
“defensive”は「防御的な、守備の、受身の」という意味ですから、”Defensive Swing”は「積極的でない、受身のスイング」ということですね。
【第23回】<当てただけのバッティング>
前回、当てただけのバッティングになった時のスイングを”Defensive Swing”ということを紹介しましたが、“Defensive Swing”の結果、フェアゾーンに飛んだ弱い打球は”Excuse Me”と言います。
「すみません」という意味ですが、なぜこう言われるようになったかは調べましたが、分かりませんでした。
「すみませ~ん」といった感じの遠慮がちな打球だからでしょうか・・・。
因みにそのような打球でヒットになった場合、”Excuse-me Single”と言います。
【第24回】<三者凡退>
三者凡退は“Three Up, Three Down”と言います。
Upに関しては、“You are up.”で「君の番だよ」という意味になるので、
“Three Up”は3人に順番が回ってきたというニュアンスになります。
Downはアウトになるという意味で、日本でもワンアウト、ツーアウトをワンダウン、ツーダウンとたまに言いますよね。
と言うことで、”Three Up, Three Down”は「3人に順番が回ってきて、3人がアウト」なので三者凡退ということになります。
【第25回】<高めの球>
高めに外れた投球のことを“Upstairs”と言います。
Stairは「階段」という意味であり、“Upstairs”は元々は「二階へ、上の階へ」という意味ですが、アメリカ野球界では投球が高めに外れた時に使われています。
MLB中継を見ていると、アナウンサーがよく使うので、是非一度チェックしてみて下さい。
【第26回】<コントロール>
投手の制球力はアメリカでも”Control”と言います。
しかし、MLB中継を見ていても最近よく使われるのは”Command”です。
意味には違いがあり、”Control”は単純に「ストライクを取る能力」に対し、”Command”は「狙ったコースに投げられる取る能力」です。
「命令」「指揮」という意味に加えて「自由に使いこなす力」という意味があることから、より緻密な制球力に対しても使われているようです。
【第27回】<満塁>
満塁は”Full Base”ではありません。
英語では“Bases Loaded”と言います。
”Load”はダウンロードの「ロード」で、「(荷物等を)積む」「(銃に)弾を込める」という意味です。
満塁は3つのベースが詰め込まれた状態なので、このように表現されるのだと思われます。
因みに、「押し出しの四球」は満塁時の四球なので”Bases Loaded Walk”です。
【第28回】<満塁ホームラン>
満塁は”Bases Loaded”と先週ご紹介しましたが、満塁ホームランは”Bases Loaded Homerun”ではなく、”Grand Slam”と言います。
これは、日本でも使いますね。
元々はトランプゲームの「ブリッジ」で、出されたカードを全てとって完勝することを意味していたそうですが、テニスやゴルフでは、全ての主要な大会で優勝することを”Grand Slam”を表すようになりました。
野球では、一度に得点できるのは満塁時にランナー3人と打者が生還する4点が最大ですが、「全て取る」という意味合いから満塁ホームランを”Grand Slam”と呼ぶようになったようです。
【第29回】<ハイタッチ>
ハイタッチは野球以外でも使いますが、これは和製英語です。
英語では”High Five”と言います。”Five”は5本の指を意味するようです。
元々、1920年頃からアフリカ系アメリカ人のカルチャーで、腰の辺りで相手と手を打ち合わせる”Low Five”があったそうです。
それを高い位置でやるようになり、それを”High Five”と言うようになったそうです。
【第30回】<ランニングホームラン>
ランニングホームランは、英語では”Running Homerun”とは言いません。
英語では”Inside The Park Homerun”です。
まず、野球場のことは”Ball Park”と言うので”Park”です。
また、ランニングホームランでは打球は外野フェンスを超えないので、“Inside The Park”つまり「球場の中」と言う表現になっています。
【第31回】<牽制球>
牽制球は英語では”Pickoff Throw”または”Pickoff Attempt”と言います。
“Attempt”は「試み、企て」という意味です。
日本で「ピックオフプレー」というと、キャッチャーや複数の内野手が絡んだトリッキーな牽制プレーを指しますが、英語では”Pickoff”は「牽制死」を意味します。
【第32回】<ネクストバッターズサークル>
ネクストバッターズサークルは和製英語です。英語では”On-deck Circle”と言います。
“Deck”は船のデッキ(甲板)のことです。
従って”on Deck”は「デッキに出て」という意味になりますが、「待機して」という意味もあることから、”On-deck Circle”と言われるようになった思われます。
MLB中継でも”On Deck”はアナウンサーがよく口にします。
例えば大谷の前の打者の打席中に”Shohei on deck”といます。
これは「次のバッターは大谷です」と紹介している感じですね。
【第33回】<ネクストバッターズサークル(続き)>
ネクストバッターズサークルは英語では”On-deck Circle”と先週ご紹介しました。
MLB中継をMLB.comで観ると、次打者が大谷の時に画面の下の方に”On Deck : Ohtani”というように表示されています。
そして、さらに次の打者がトラウトの場合、”In The Hole : Trout”とも表示されています。
”In The Hole”は直訳すると「穴の中」となってしまいますが、元々は”In The Hold”だったようで、”Hold”は「船倉」を指します。
これなら、次打者が「甲板(Deck)にいる」、そして次の次の打者が「船倉の中にいる」 で何となくイメージがつながりますよね。
【第34回】<打率、打点>
打率は“Batting Average”です。略して“BA”と表記されることもあります。
日本でも打率を「アベレージ」と言うこともあるので、これは簡単ですね。
では、打点は英語で何と言うでしょう。
答は“Run Batted In”、通常は略して“RBI”と言います。
“Bat”によって入った“Run”(得点)という意味になります。
【第35回】<出塁率>
出塁率は“On Base Percentage"、略して“OBP"です。
“On Base"は「塁に出て、出塁して」という意味であり、それに“Percentage"が付くので、文字通り「出塁率」という意味になりますね。
因みにアメリカでは、打率よりも出塁率が重要視されます。
なぜなら、打率はヒットによる出塁しか考慮されませんが、出塁率はヒットに加えて四球による出塁も考慮されるからです。
【第36回】<長打率>
長打率は"Slugging Percentage"です。
“Slug ~"で「~を強打する」という意味で、日本でも強打者のことを“Slugger"と言いますよね。
先週紹介した出塁率(On Base Percentage)と長打率を足したものが“OPS"になります。
これは“On base percentage Plus Slugging percentage"で“OPS"です。
【第37回】<オープン戦>
3月はオープン戦の季節ですが、オープン戦は英語ではOpen Gameとは言いません。
英語では、“Exhibition Game (Match)"または“Pre-season Game (Match)"と言います。
“Exhibition"は「展示(会)、公開」、“Pre-season"は「シーズン前」という意味です。
【第38回】<三振>
三振は“Strike Out"です。
三振は文字通り“Strike"を取られて“Out"になるので、イメージしやすいですよね。
因みに「三振をする」とういう行為を表す場合は、“Be Struck Out"や“Get Struck Out"と、BeやGetとともに“Strike"の過去形の“Struck"を使います。
【第39回】<空振り三振>
先週、三振は“Strike Out"とご紹介しましたが、空振り三振は何というか分かりますか?
正解は、“Strike Out Swinging"です。スイング(Swinging)して三振(Strike Out)なので分かり易いですが、順番が日本語とは逆になります。
【第40回】<空振り三振>
先週は、空振り三振“Strike Out Swinging"でしたが、今週は見逃し三振です。
英語では“Strike Out Looking"です。見て(Looking)三振(Strike Out)ということでこちらも分かり易いですが、やはり順番が日本語とは逆で、三振(Strike Out)が先に来ます。
【第41回】<空振り>
日本語で空振り三振を「スイングアウトの三振」と言いますが、これは和製英語です。
英語では“Swing And Miss"と言います。SwingしてMissなので、分かり易いですよね。
因みに“Swing Out"は「大きく弧を描く身振りや動きをする」という意味です。
【第42回】<バウンド>
日本では、ボールが地面で弾むことをバウンドと言い、英語でも“Bound"は「ボール等が跳ねる」という意味ですが、野球の英語では“Hop"を使います。
従って、ワンバウンドは“One Hop"、ショートバウンドは“Short Hop"と言います。
【第43回】<イレギュラーバウンド>
先週、バウンドは“Hop"とご紹介しましたが、イレギュラーバウンド(飛んで来た打球が予想外の方向・高さに跳ねること)は英語で“Irregular Hop"とは言いません。
英語では“Bad Hop"と言います。
悪い跳ね方ということで、英語の方がシンプルな表現となっています。
【第44回】<防御率>
防御率は“Earned Run Average"、略して“ERA"です。
“Earn ~"で「~を稼ぐ」という意味ですが、“Earned Run"は「(投手が)稼がれた得点」ということで「自責点(投手の責任で取られた得点)」を指します。
防御率は9イニングス当たりで自責点を何点取られたかという指標になるので、"Earned Run"(自責点)の"Average"(平均)という言い方になっています。
【第45回】<押し出し四球>
英語では“Bases Loaded Walk"です。既に紹介済みですが、“Bases Loaded"は「満塁」、“Walk"は「四球」という意味です。
満塁で打者が四球を選ぶと、3塁ランナーが押し出される形でホームインするので、日本では「押し出し」と言います。しかし、英語ではそのニュアンスは入らず、シンプルに「満塁での四球」という表現になっています。
【第46回】<弾>
例えばツーランホームランのことを「2点弾」と言ったりしますが、これを英語では“Two-run Dinger"と言います。
“Ding"は擬音語であり、日本語で言う「カーン」や「チーン」等の高い音を表しています。
“-er"は“Player"等のように「〇〇する人・もの」という意味で、“Dinger"=「カーンと音のなるもの」⇒「ホームラン」となったようです。
“Dinger"ではなく“Shot"を使う場合もあります。
【第47回】<ライナーバック>
打者が打ったライナーを守備側が捕球した時に、走者は塁に戻らないといけませんが、それを日本では「ライナーバック」と言います。
しかし、これは完全な和製英語で、英語では“Freeze On a Liner"と言います。
"Freeze"は元々は「凍る」という意味ですが、「動きを止める」という意味もあります。
したがって“Freeze on a liner"は「ライナーの場合、動きを止めろ」という意になります。
因みに、「日本では“Liner back"と言う」とアメリカ人に教えたところ、意味は分かるけれど違和感があるという感想でした。
【第48回】<死球>
死球は英語では“Dead Ball"ではなく、英語では“Hit By Pitch"です。
これは日本でも審判は言うので、聞いたことがあると思います。
打者が「Pitch(投球)によってHitされた(当てられた)」ということで“Hit by Pitch"です。
【第49回】<残塁>
残塁は英語では“Left On Base"です。
“Left"は“Leave"(~を去る、残す)の過去形です。ここでは受動態で「残された」という意味で使われており、“Left On Base"は「(ランナーが)ベースに残された」ということを表します。
スコアを付けられる方は知っていると思いますが、残塁の場合“ℓ"とスコアブックに書きますが、これは“Left On Base"の頭文字のLです。
【第50回】<ベース>
ホームはベースではなくプレートであり、ベースは1,2,3塁に置いてある箱型の物を言うことをご紹介しました。
そして、英語ではその1,2,3塁に置いてある白い箱型の物自体は別の呼び方があります。それは“Bag"です。
“Bag"は袋やカバンのことですが、野球のベースは当初キャンバス・バッグ(Canvas Bag; 帆布の袋)が使われていた名残のようです。
最近聞きませんが、日本でもベースのことを「キャンバス」ということはありますね。
因みにアメリカ野球では、ベースに到達したランナーに対して、そこで止まるように指示する時は"Stay On The Bag!!"という声が飛びます。
【第51回】<フライボール革命>
今や米国野球界では常識になった「フライを打ち上げた方が、よりヒットの確率が上がる」という考え方が出てきた時に「フライボール革命」と紹介されていました。
英語でもこれを“Flyball Revolution"と言いますが、それより“Airball Revolution"と言う方が一般的のようです。
日本人的には“Airball"より“Flyball"の方がイメージしやすいですね。
【第52回】<選球眼>
選球眼は英語では“Batting Eye"です。
打者がボール球に手を出さなかった時に「ナイセン」(おそらく元々は「ナイス選球眼」)という掛け声をしますが、この場合に英語では“Good Eye!"という声が飛びます。
【第53回】<センター方向>
打者がセンター方向に打球(特にセンター前のシングル)を打った時に、アナウンサーは“Up The Middle"とよく言います。
“Up"には「~の方へ、~に近づいて」という意味があります。
また、センターは外野の真ん中にあるので、“Middle"ですね。
従って“Up The Middle"で「センター方向」という意味になります。
【第54回】<捕手>
スターティングラインナップの発表の時にMLBでは、“Catcher"を“Behind The Plate"と言うことがあると以前ご紹介しましたが、他にも言い方があることに最近気付きました。
それが“Back Stop"です。文字通り「後ろで止める」ということで、本来はホームプレート後方のフェンスやネットのことを指しますが、“Catcher"のことを“Back Stop"という時もあるようです。
【第55回】<ランニングスロー>
ランニングスローは英語でも“Running Throw"と言います。
ただ、それよりも“Throw On The Run"と言う方が多いようです。
“On The Run"は「走って、走り回って」という意味になります。
【第56回】<ノーヒットノーラン>
無安打無得点の試合をノーヒットノーランと言いますが、これは和製英語です。
英語では“No Hitter"と言いますが、これだと無安打の方しか表していませんね。
また、“No-No"ということもあり、こちらの方が日本の表現に近いですね。
【第57回】<ベンチを温める>
試合に出ずにダッグアウトにいること、補欠であることを日本では「ベンチを温める」と言いますが、英語では“Ride The Pine"という表現を使います。
直訳すると「松に乗る」ですが、これはダッグアウトのベンチが松の木で作られていることが多いからだそうです。
余談ですが、「パイナップル」のことを「パイン」という日本人が多いですが、松という意味になるので、海外ではちゃんと“Pineapple"と言いましょう。
【第58回】<エンジェルスの別の呼び名>
エンジェルス戦を英語の副音声で見ていると、同チームのアナウンサーはエンジェルスを別のニックネームの“Halos"(発音:heɪloʊz)と呼ぶことが多いです。
“Halo"は天使(Angel)の頭上に浮かんでいる光の輪のことで、エンジェルスのロゴにも付いていますよね。
大谷選手のトレードも無くなり、引き続きエンジェルス戦は多く見られそうなので、副音声で確認してみて下さい。
【第59回】<パイレーツの別のニックネーム>
前回、エンジェルスの別のニックネームを紹介しました。
今回は一時期、筒香選手が所属していたパイレーツです。
“Pirates"は「海賊」という意味ですが、同チームは“Bucs"とも呼ばれています。
これは“Buccaneers"の略です。
“Pirate"が「海賊」一般を指すのに対して、“Baccaneer"は「カリブ海で活動していた海賊」を指します。
【第60回】<ホームランを打つ①>
普通に言えば“Hit a Homerun"ですが、“Go Deep"とも言います。
「深くに行く」ということですが、ホームランは打球が外野の奥深くを越えてスタンドに入るので、イメージは湧きますよね。
実況アナウンサーもよく“Shohei goes deep!!"と言っています。
【第61回】<ホームランを打つ②>
先週の“Go Deep"に続いて、今週も「ホームランを打つ」の英語表現をご紹介します。
“Go Yard"も同じ意味になります。
打球がフィールドの外の庭(Yard)に出ることを表していますが、実際にフィールドの外に庭がある訳では無いので、あくまでも比喩的な表現です。
【第62回】<二者連続ホームラン>
英語では“Back To Back Home Runs"と言います。
“Back"は「後ろへ」「戻って」の他に「背中」という意味があります。
“Back To Back"は主にイギリスでは「(住宅やベンチが)背中合わせの」という意味ですが、アメリカでは「相次ぐ、連続の」という意味で使われます。
【第63回】<三者連続ホームラン>
前回、二者連続ホームランは“Back To Back Home Runs"とご紹介しましたが、三者連続の場合は“Back To Back To Back Home Runs"と更に“To Back"が一つ増えます。
従って、四者連続は“Back To Back To Back To Back Home Runs"になります。
【第64回】<上手投げ>
英語では"Overarm Throw"または"Overhand Throw"です。
"Overhand"は日本でも言いますね。
日本では「オーバースロー」もよく使われますが、"Overthrow"は「高い暴投」という意味になるので要注意です。
【第65回】<横手投げ>
横手投げは"Sidearm"です。日本では「サイドスロー」と言いますが、これは和製英語です。
“Throw"を付ける場合は、"Sidearm Throw"と言います。
【第66回】<下手投げ>
下手投げは"Underarm Throw"または"Underhand Throw"で、「アンダースロー」は和製英語です。
また、"Submarine"(=潜水艦)は日本同様にアメリカでも使われています。
【第67回】<スリークォーター>
上手投げと横手投げの中間位の腕の高さで投げる投手をスリークォーターと言いますが、英語では"Three Quarters"または"Three-quarter Arm Throw"です。"
Quarter"は「4分の1、0.25」と言う意味なので、"Three Quarters"は「4分の3、0.75」ということになります。
上手投げを1、横手投げを0.5として、2つの中間なので0.75です。
【第68回】<ヘッドスライディング>
英語では、"Head First Slide"です。
文字通り「頭から先に滑る」という意ですね。
因みに英語では、"Sliding"とはあまり言わず、"Slide"と言うことが多いようです。
【第69回】<中5日>
プロ野球の先発投手が前回の登板から5日間空けて先発する時に「中5日」と言いますが、英語では"Five Days Rest"(5日間の休息)という言い方をします。
従って「中5日で登板する」は"Pitch On Five Days Rest"となります。
【第70回】<盗塁>
盗塁は英語では"Stolen Base"または"Steal"です。
“Steal"は日本でも使いますが、動詞では「~を盗む」、名詞では「盗み、窃盗」という意味です。
“Stolen"は"Steal"の過去分詞であり、"Stolen Base"は直訳すると「盗まれたベース」になります。
【第71回】<盗塁死>
盗塁死は英語では"Caught Steel"、略す場合は"CS"です。
"Caught"は"Catch"の過去形なので、"Caught Steel"の直訳すると「捕らえられた盗塁」です。
因みに日本の野球用語では「死」「殺」「刺」等の物騒な表現を使いますが、英語ではありません。
【第72回】<補殺>
野手が送球をして打者や走者をアウトにすること「補殺」と言いますが、英語では"Assist"と言います。
元々「~を助ける、支援する」という意味ですが、150年前から「補殺」という意味でも使われているそうです。
内野手より外野手による補殺の方が印象的ですが、外野手の補殺は"Outfield Assist"と言います。
【第73回】<勝ち越し点>
“Go-Ahead Run"と言います。
“go ahead"は「先へ進む、前進する」という意味です。
勝ち越し点を取ると相手をリードするということは、相手より先へ進むということなので、この表現が使われていると思われます。
【第74回】<打球を処理する>
完全に意味が一致しないかもしれませんが、"Make The Play"が近いと思われます。
内野手がゴロを捕球して一塁に送球した時には"Make The Play At First"と言います。
【第75回】<振り逃げ>
英語では"Uncaught Third Strike"で、直訳すると「捕球されなかった第3ストライク」です。
振り逃げは、3ストライク目をコールされつつキャッチャーが捕り損ねた場合のことなので、そのままですね。
【第76回】<永久欠番>
永久欠番は、英語では"Retired Number"と言います。"Retire"は「引退する、~を引退させる」という意味なので、"Retired Number"は直訳すると「引退した番号」となります。
余談ですが、ニューヨーク・ヤンキースは1~9番が全て永久欠番となっており、残る1ケタ番号は「0」のみとなっています。
【第77回】<凡退する>
先週、永久欠番が英語で"Retired Number"と紹介しましたが、"Retire"は別の意味でも使われています。
日本でもカタカナで「リタイア」と使われ、「引退する」という意味のイメージが強いですが、「(打者を)凡退させる」という意味もあります。
日本語でも「打者を退ける」と言ったりするので、イメージは湧きますね。
【第78回】<優勝がない状態>
昨年は阪神タイガースが38年ぶりに日本一になりました。
「38年間日本一がなかった状態」を英語では"38 Years Championship Drought"と言います。
"Drought"は「日照り、干ばつ」という意味ですから、面白い表現ですね。
【第79回】<ノーコン>
ノーコンは投手の制球力が悪いことで、「ノー・コントロール」の略ですが、これは和製です。
英語では"Bad Control"と言います。
また、以前ご紹介しましたが、"Control"は単純に「ストライクを取る能力」のことであり、「狙ったコースに投げられる能力、細かい制球力」のことは"Command"と言います。
因みに"No Control"という言葉はあり、"Have No Control"(どうすることもできない、自由にならない)といった使い方をされています。
【第80回】<隠し球>
隠し球は英語では"Hidden ball trick"です。
"Hidden ball"は「隠されたボール」ということで、隠し球と同じと言えますが、英語の場合はその後に"Trick"(悪だくみ、いたずら)を付けます。
【第81回】<文句なしのホームラン>
打った瞬間にそれと分かるホームランを「文句なしのホームラン」等と言いますが、英語でそれに当たるのは"No Doubter"だと思われます。
"Doubter"は「疑う人」という意味で"Doubt"「疑い、~を疑う」の変化形です。
つまり"No Doubter"は「疑う人がいない、疑う余地もない」ホームランという意になります。
【第82回】<タッチアウト>
タッチアウトは和製英語であり、英語では"Tag Out"と言います。
このコーナーで"Tag"が出て来るのは2回目であり、タッチアップは"Tag Up"と以前ご紹介済みです。
“Tag"には「鬼ごっこ」という意味があり、タッチにより鬼が交代していくことから、野球でのタッチアウトは"Tag Out"になったという説があります。
因みにアメリカの野球で"Touch"と言うと、走者がベースを踏むということになります。
従って"Touch Out"と言ってしまうと、「走者がベースを踏んだことによってアウトになった」という意味不明なことになってしまいます。
【第83回】<セーフティバント>
セーフティバントは"Safety Bunt"とは言いません。これは和製英語です。
英語では"Bunt Hit"や"Bunt For A Hit"と言います。"Hit"の代わりに"Single"を使うこともあります。
因みに"Safe Hit"という英語はあり、これは"Base Hit"や"Single"と同じで単打という意味です。
【第84回】<スクイズ>
スクイズは英語では"Squeeze Play"と言います。
"Squeeze"は「絞り出す」という意味です。
スクイズは、どうしても点が欲しい時に行われる1点を搾り取るような作戦であるため、このような名前が付いたと考えられます。
因みに前回、セーフティバントは和製英語とご説明しましたが、"Safety Squeeze"(セーフティスクイズ)は英語でも使います。
【第85回】<スリーバント>
ボールカウントが2ストライクでバントすることを「スリーバント」と言いますが、これは和製英語です。
失敗すると3ストライク目とされることから、日本ではそう呼ばれているのだと思われますが、英語では"Two-strike Bunt"や"Bunt With TwoStrikes"と言います。
文字通り「2ストライクからのバント」という表現になっています。
【第86回】<バスター>
バントの構えをした打者が一旦バットを引いて打ちに行くことをバスターと言いますが、これもやはり和製英語です。
英語では"Slash Bunt"、"Fake Bunt"、"SlugBunt"、"Butcher Boy"等と言います。
バスターと呼ばれるようになった理由は以下の説が有力です。
それは、1965年に巨人軍がドジャースのキャンプに参加した際に、巨人軍の選手がバスターをしたところ、ドジャース側が"Bastard"(嫌な奴、ひどい奴)と叫んだため、巨人側がこれは「バスター」というのだと勘違いしたというものです。
【第87回】<フェンス直撃>
フェンス直撃を英語では"Off The Wall"と言います。
"Off"は「(くっ付いていたもの)から離れて」という意があり、ボールがフェンスに当たって跳ね返る状態を表しています。
また、"Fence"を使う場合もありますが、"Wall"(壁)を使う方が一般的です。
“Shohei hit a double off the wall"(翔平がフェンス直撃の二塁打を打ちました)と実況アナウンサーが言う場面も出てくると思います。
副音声で観ながら注目してみて下さい。
【第88回】<バックホーム>
本塁に送球することを「バックホーム」と言いますが、これは和製英語です。
英語では"Throw to the plate"と言い、「プレートに投げる」の意となります。
以前ご紹介した通り、1~3塁はbaseですが、本塁はhome plateであるため、「プレートに投げる」=「本塁送球」になります。
【第89回】<指揮官>
監督を英語では"Manager"というのは皆さんご存知だと思います。
その監督を指揮官ということがありますが、その場合に英語では"Skipper"と言います。
元々は「船長、艦長」という意味でしたが、野球では「指揮官、主将」という意味で使われています。
因みにぴょんぴょん跳ねる"Skip"とは関係なく、語源はオランダ語の"Schipper"(英語だとship + erで「船に乗る人」の意)が変化して"Skipper"となったようです。
【第90回】<ウエストボール>
投手が敢えてボールゾーンに投げる球を「ウエストボール」と言いますが、英語では"Waste Pitch"と言います。
「ウェスト」と聞くと"west"=「西」や"waist"=「腰」を思い出しますが、この場合は"waste ~"です。
「(金、時間等)を浪費する、無駄にする」という意味ですので、直訳すると「無駄球」ですね。
アメリカの野球で敢えて1球外す場面は見たことがありません。
文字通り「無駄」なのでやらない、という考えなのでしょう。
【第91回】<回またぎ>
リリーフ投手がイニングの途中から登板して、次のイニングも続投することを「回またぎ」と言いますが、英語ではこれを"Multiple Innings"と言います。"
Multiple"は「多様な、多数の、複数の」という意味なので、直訳すると「複数のイニング」となります。
【第92回】<大きい当たりの単打①>
外野の頭を越したにもかかわらず、打球が速過ぎて打ったバッターが1塁止まりになることがありますが、英語ではこれを"Long Single"と言います。
直訳すると「長いシングルヒット」ですが、打球を長い距離飛ばしたシングルヒットということで、イメージしやすいですね。
【第93回】<大きい当たりの単打②>
ホームランを"Dinger"や"Shot"と言うことを以前ご紹介しましたが、さらにもう1つ"Round Tripper"という表現もあります。
"Round Trip"は「周遊旅行、往復旅行」と言う意味であり、ホームランはダイヤモンドを一周することから、この表現が使われるようになったと思われます。
【第94回】<エンタイトルツーベース>
外野のフェアゾーンで跳ねた打球がスタンドに入った場合、二塁打になることをエンタイトルツーベースと言いますが、英語では"Entitled Double"です。
"Entitle~"は「(権利、資格)を与える」という意味ですので、"Entitled Double"は「権利を与えられた二塁打」という直訳になります。
"Ground Rule Double"と言う時もあります。
【第95回】<ライナー>
ライナーは英語では"Liner"ではなく“Line Drive"と言います。
"Liner"は「線を引く人、線を引く道具、定期便、定期船」が基本的な意味です。
因みに"Liner"で検索すると日本で言うラインカーがたくさん出てきます。
【第96回】<クロスプレー>
塁上でアウトかセーフかギリギリのプレーを「クロスプレー」と言いますが、英語では"Close Play"です。
"Cross"(交わる、交差する)だと思っていた人も多いと思いますが、"Close"(近い)が正解です。
このプレーの時は、当然ながら野手と走者の距離が近くなるので、「近いプレー」「接近したプレー」と言う表現になっています。
【第97回】<ボールデッド>
試合が停止されてプレーが無効になる時間を「ボールデッド」と言いますが、英語では"The Ball Is Dead"と言います。
また、ボールデッド中のボールのことを"DeadBall"と言いますが、ボールデッド自体を"Dead Ball"と言うこともあるようです。
因みにご存知の方も多いと思いますが、死球は"Dead Ball"ではなく"Hit ByPich"です。
【第98回】<スパイク>
スパイクは"Spikes"でも良いのですが、最近は"Cleats"が一般的です。
“Cleat"は「(靴底やいす等の)滑り止め」という意味です。
靴の場合、左右2つあるものであるため、靴は"Shoes"と必ず複数形の"s"を付けますが、スパイクも同様に複数形で"Cleats" "Spikes"です。
また、相手選手をスパイクで傷つけることを「スパイクする」と日本語で言いますが、この場合は英語でも"Spike"を使います。
【第99回】<あと1つ>
このコーナーは今回が99回目で、100回まであと1つですが、例えば「100勝まであと1勝」の場合、"One Win Shy Of 100 Wins"と言います。
直訳すると「100勝まで1勝足りない」です。
"Shy"は「恥ずかしがりの、内気な」以外に「不足した」という意味もあります。
【第100回】<・・・>